「お庭にもう一つのリビングがあったら…」「ウッドデッキとサンルーム、両方欲しい!」そんな風に考えたことはありませんか?戸建てにお住まいの方なら、一度は夢見る素敵な空間ですよね。太陽の光をたっぷり浴びながら、雨の日も風の日も、お庭とつながる快適なスペース。想像するだけでワクワクします。
この記事をご覧になっているあなたは、きっと「サンルーム ウッドデッキ」と検索して、理想の空間づくりのヒントを探しているのではないでしょうか。
こんにちは!コウケンNETの池本です。日々、お客様からサンルームやウッドデッキに関する様々なご相談をいただく中で、「ウッドデッキの上にサンルームって置けるの?」「サンルームとテラス囲いって何が違うの?」といった疑問をよく耳にします。
そこで今回は、プロの視点から、「サンルームとウッドデッキ」の組み合わせについて、皆さんが本当に知りたい情報、特に LIXIL 製品を中心とした具体的なお話を、分かりやすく、そして親しみやすい言葉でお伝えしていきたいと思います。
この記事では、まず「サンルーム」「テラス囲い」「ガーデンルーム」といった、ちょっと紛らわしい言葉の違いをスッキリ整理します。その上で、ウッドデッキと組み合わせる際の重要な注意点、特に「既存のウッドデッキへの後付け」に関する真実と、LIXIL がおすすめする美しい設置方法について詳しく解説します。
さらに、LIXIL の人気サンルーム(ガーデンルーム)商品「サニージュ」「ガーデンルーム GF」「ココマ」「ジーマ」それぞれの魅力と、セットで考えたい LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」についてもご紹介しますね。この記事を読めば、「我が家にはどんな組み合わせが合っているんだろう?」という疑問がきっと解消されるはずです。
「サンルーム」「テラス囲い」「ガーデンルーム」の違いと、ウッドデッキとの関係
まずは用語を整理!「サンルーム」「テラス囲い」「ガーデンルーム」って何が違うの?

「サンルーム」「テラス囲い」「ガーデンルーム」、色々な呼び方があって混乱しますよね。カタログやウェブサイトを見ても、何がどう違うのか分かりにくい…というお声、本当によく聞きます。実は、これらの言葉はメーカーや商品によって定義が少しずつ異なることがあるんです。
一般的に、「テラス囲い」は、テラス屋根に側面パネルを取り付けた、比較的簡易な雨風よけスペースを指すことが多いです。洗濯物干し場としての利用が主で、サンルームほどの気密性(空気が出入りしない度合い)や水密性(雨水の侵入を防ぐ度合い)は期待できない場合があります。LIXIL でいうと「サニージュ」がこの「テラス囲い」のカテゴリーに入りますね。
次に「サンルーム」ですが、これはよりお部屋に近い感覚で、気密性・水密性を高めた空間を指すことが多いです。日光をたくさん取り入れるためにガラス張りになっているのが特徴で、洗濯物干しだけでなく、くつろぎのスペースとしても使われます。しっかりとした基礎工事が必要になり、エクステリア商品ではなく大工さんによる増築工事がほとんどです。
そして「ガーデンルーム」は、さらにデザイン性や開放感を高めて、お庭との一体感を楽しむための空間、というニュアンスが強いでしょうか。LIXIL では「ジーマ」「ココマ」「ガーデンルーム GF」といった商品を「ガーデンルーム」と呼んでいます。開口部が大きく開いたり、木目調のデザインがあったりと、リビングの延長線上にあるような、より豊かな使い方が想定されています。
LIXIL の中でも「テラス囲い(サニージュ)」と「ガーデンルーム(GF、ココマ、ジーマ)」という分類を使っています。ただ、一般的には「サンルーム」という言葉がこれらの囲い空間全般を指して広く使われている印象です。
そこで、この記事では、お客様に分かりやすいよう、これらの囲い空間全般を指す言葉として、主に「サンルーム」という言葉を使ってお話しを進めていきますね。ただし、商品によって「テラス囲い」寄りなのか、「ガーデンルーム」寄りなのかで、性能や目的が違う、ということはぜひ覚えておいてください。
ここで、それぞれの特徴を簡単に表にまとめてみましょう。
特徴項目 | テラス囲い (例: サニージュ) | サンルーム (一般的イメージ) | ガーデンルーム (例: GF, ココマ, ジーマ) |
主な目的 | 洗濯物干し、簡易な雨風よけ | 洗濯物干し、くつろぎ空間、住宅の一部 | くつろぎ空間、庭との一体感、リビング延長 |
構造・素材 | 屋根はポリカ・正面、側面はガラス | ガラス張りが多い | ガラス、デザイン性の高いフレーム |
気密性・水密性 | 比較的低い | テラス囲いより高い | 商品による (高機能なものが多い) |
基礎工事 | 不要な場合が多い | 必要 | 商品による (基礎が必要な場合も) |
固定資産税 | 対象となることが多い | 対象となることが多い | 対象となることが多い |
LIXIL 製品例 | サニージュ | (該当する特定製品なし) | ガーデンルーム GF, ココマ, ジーマ |
憧れの「サンルーム+ウッドデッキ」空間!でも設置には注意が必要?

サンルームとウッドデッキの組み合わせ、本当に素敵ですよね。サンルームの中からウッドデッキへ、ウッドデッキからお庭へと、空間がゆるやかにつながって、暮らしが豊かになりそうです。
でも、ここで多くの方が考えるのが、「今あるウッドデッキの上に、そのままサンルームをポンと乗せられないかな?」ということ。お気持ちはすごくよく分かります。でも、ちょっと待ってください!実は、ここに大きな落とし穴、というか注意点があるんです。
既存のウッドデッキ、特にご自身で DIY されたものや、天然木で年数が経っているものの上に、そのままサンルームを設置するのは、基本的に難しいと考えてください。なぜなら、サンルームは屋根や壁があり、かなりの重量があります。一般的なウッドデッキは、人が歩いたりテーブルを置いたりする程度の重さしか想定していないことが多く、サンルーム全体の重さに耐えられない可能性があるんです。
さらに重要なのが、サンルームを支える柱の固定方法です。サンルームの柱は、ウッドデッキの床板の上に乗せるだけではダメなんです。その下の地面まで届くように基礎を作り、コンクリートなどでしっかりと固定する必要があります。ウッドデッキの上にただ置いただけでは、強い風が吹いたり、雪がたくさん積もったりした時に、サンルームが動いたり、最悪の場合、倒れてしまう危険性だってあります。
もし、無理に既存のウッドデッキの上に設置しようとすると、ウッドデッキ自体を補強する工事や、場合によっては一度ウッドデッキを解体してサンルームの基礎を作り、その周りにウッドデッキを作り直す、といった大掛かりな工事が必要になることがあります。そうなると、費用も時間も予想以上にかかってしまう…なんてことも少なくありません。
ですから、「既存のウッドデッキの上に後付けしたい」というご希望には、私たちプロの立場からは「基本的にはおすすめできません」とお伝えすることが多いのです。もちろん、絶対に不可能というわけではありませんが(次の項目で触れます)、まずはこの点をしっかり理解しておくことが、後悔しないサンルーム&ウッドデッキ計画の第一歩になります。安全第一で考えましょうね。
LIXIL が推奨する「サンルーム+ウッドデッキ」の美しい納まり方

では、どうすれば安全で美しい「サンルーム+ウッドデッキ」空間を実現できるのでしょうか? LIXIL がおすすめしているのは、サンルームの「中」と「外」でウッドデッキを分けて考える方法です。
具体的には、まずサンルーム(ガーデンルーム)の内部には、専用の床材として LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」などを設置します。これを「インナーデッキ仕様」と呼んだりします。このインナーデッキは、サンルームの骨組み(フレーム)と一体で設計されていて、サンルームを支える柱もしっかりと地面に固定されるため、強度的な心配がありません。サンルーム自体が、しっかりとした床を持っているイメージですね。
そして、サンルームの外側には、それとは別に、独立したウッドデッキを設置します。この外部のウッドデッキは、サンルームのインナーデッキと同じ高さに合わせることで、段差なくスムーズに行き来できる、一体感のある空間を作り出すことができます。まるでサンルームと外のデッキがひと続きになったような、広々とした印象になりますよ。
この方法なら、既存のウッドデッキの状態に左右されることなく、安全でしっかりとしたサンルームを設置できます。また、サンルーム内部の床と外部のデッキの素材や色を LIXIL の「樹ら楽ステージ」で合わせることで、見た目にも美しく、統一感のある仕上がりになります。
特に、LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」なら、サンルーム内部の床としても、外部のデッキとしても使用でき、お手入れも簡単なのでおすすめです。天然木のように腐ったりささくれたりする心配が少ないので、サンルーム内部でも安心して素足で過ごせますね。
ここで、「人工木のデッキって、雨が降るとシミができるって聞いたけど、サンルームの中も濡れたりしない?」と心配される方がいらっしゃるかもしれません。確かに、人工木デッキは設置してすぐの頃に、雨によってデッキ材に含まれる成分が染み出して「雨染み」と呼ばれるシミができることがあります。また、テラス囲いタイプの「サニージュ」などは、ガーデンルームほどの水密性はないため、強い雨風の際に多少雨水が吹き込む可能性はゼロではありません。
しかし、LIXIL のガーデンルーム(GF, ココマ, ジーマ)は水密性にも配慮した設計になっていますし、人工木デッキの雨染みも、基本的には水拭きなどで対処可能です。時間とともに発生しにくくなる性質もあります。この点については、後ほど「樹ら楽ステージ」の項目で詳しく触れますのでご安心ください。この「インナーデッキ+アウターデッキ」方式が、LIXIL が考える最も安全で美しい組み合わせ方なんです。
既存ウッドデッキへの後付けは絶対無理? イレギュラーなケースとは

先ほど、「既存のウッドデッキへの後付けは基本的に難しい」とお伝えしました。これは、安全面や構造面を最優先に考えた場合の大原則です。
ただ、「絶対に不可能」かというと、ごく稀に、特定の条件下で可能なケースも存在します。しかし、これは本当に「イレギュラー(例外的)」なケースであり、誰にでも、どんなウッドデッキにでも当てはまるわけではない、ということを強くお伝えしておきます。
まず、大前提として、既存のウッドデッキが、サンルームの重さに耐えられるだけの十分な強度を持っている必要があります。これは、専門の業者がしっかりと構造計算をして建てた、非常に頑丈なウッドデッキである場合に限られるでしょう。ご自身で DIY されたものや、構造がはっきりしないもの、年数が経って少し傷んでいるようなものは、まず難しいと考えてください。
次に、ウッドデッキの構造自体が柱を安全に支えられる特別な設計になっている必要があります。これは、見た目だけでは判断できず、専門的な知識と技術を持つ職人でなければ判断・施工が難しい部分です。
設置できるサンルームの種類も限られてくる可能性があります。比較的軽量なテラス囲いタイプ(例えばサニージュの一部)ならまだ可能性はありますが、重量のある本格的なガーデンルーム(GF、ココマ、ジーマなど)を既存デッキに乗せるのは、さらに条件が厳しくなります。
そして何より、このような通常とは異なるイレギュラーな施工に、きちんと責任を持って対応してくれる、経験豊富で技術力の高い職人さんや業者を見つける必要があります。通常の設置方法ではないため、施工を引き受けてくれる業者はかなり限られてくるのが実情です。
正直なところ、これらすべての条件をクリアできるケースは非常に稀です。仮に可能だとしても、デッキの補強や改造に追加の費用がかかり、結局、LIXIL 推奨の「インナーデッキ+アウターデッキ」方式で新しく設置するのと変わらない、あるいはそれ以上の費用がかかってしまう可能性も十分に考えられます。
ですから、もし既存のウッドデッキがある場合でも、安易に「この上に乗せよう」と考えるのではなく、まずは私たちのような専門の販売店にご相談いただくのが一番です。現地を拝見させていただいた上で、安全かつ最適な方法をご提案させていただきます。無理な設置計画は、後々の大きなトラブルや後悔につながりかねませんからね。焦らず、じっくり検討しましょう。
サンルーム設置前に確認すべきこと(保証・税金・暑さ寒さ対策)

サンルームの設置を具体的に考え始めると、商品のことや設置方法以外にも、いくつか事前に確認しておきたい大切なポイントがあります。これを知らずに進めてしまうと、「こんなはずじゃなかった!」と後悔することにもなりかねません。しっかりチェックしておきましょう。
まず一つ目は、「お家の保証」についてです。サンルームを設置する際、多くの場合、お家の外壁にネジやビスを打ち込んで固定します。
この工事によって、家を建てたハウスメーカーや工務店が提供しているお家の外壁や構造に関する保証が、一部または全部無効になってしまう可能性があるんです。これはサンルームに限らず、外壁に何らかの手を加えるリフォーム全般に言えることです。
設置を決める前に、必ずご自宅の保証内容について、ハウスメーカーや工務店に確認しておきましょう。場合によっては、保証に影響の少ない設置方法(例えば、壁に固定しない独立タイプのガーデンルームなど)を検討する必要があるかもしれません。
二つ目は、「固定資産税」です。サンルームは、屋根があり三方が壁で囲われているなど、一定の条件を満たすと「家屋」とみなされ、固定資産税の課税対象になる場合がほとんどです。
税額は、サンルームの規模や評価額、お住まいの自治体によって異なりますが、一般的には年間数千円から数万円程度増える可能性があることを念頭に置いておきましょう。これも事前に自治体の税務課などに確認しておくと安心ですね。
三つ目は、「夏の暑さ・冬の寒さ対策」です。サンルームはガラスやポリカーボネートで囲まれているため、日差しをたくさん取り込める反面、夏は暑く、冬は寒くなりやすいという特性があります。
特に日当たりの良い場所に設置する場合、夏場は温室のように高温になり、「暑すぎて結局物置になってしまった…」なんてお話も耳にします。これを防ぐためには、計画段階での対策がとても重要です。
具体的な対策としては、屋根材を熱線吸収・熱線カット効果の高いものにする、内部に取り付ける日除けやカーテン、外側に取り付けるシェード(オーニングなど)を設置する、換気扇や換気窓、網戸を設置して風通しを良くする、断熱性の高いガラスを選ぶ(LIXIL商品では選択できません)、といった方法があります。
これらの対策を組み合わせることで、一年を通してより快適に過ごせる空間に近づけることができます。どんな対策が必要かは、設置場所の日当たりや、サンルームをどのように使いたいかによっても変わってきます。
これらの点は、私たち販売店でもご相談に乗れますので、ご不明な点があればお気軽にお尋ねくださいね。事前にしっかり確認して、安心してサンルームのある暮らしをスタートさせましょう。
LIXIL おすすめ!ウッドデッキと組み合わせたいサンルーム(ガーデンルーム)商品紹介
【タイプ別紹介①】気軽に設置できる LIXIL「サニージュ」で叶えるサンルーム&ウッドデッキ
まずご紹介するのは、LIXIL の「サニージュ」です。これは先ほどの分類でいうと「テラス囲い」に近いタイプで、「サンルームは欲しいけど、あまり大掛かりなものは…」「主な目的は洗濯物干しスペースの確保!」という方に、まず検討していただきたい、LIXIL の中でも定番の人気商品です。

サニージュの最大の魅力は、その実用性と、比較的リーズナブルな価格帯、そして設置の手軽さにあると言えるでしょう。雨や風はもちろん、花粉や黄砂、PM2.5 などが気になる季節でも、洗濯物を気にせず干せるスペースとして、本当に多くのお客様に喜ばれています。
「天気を気にせず安心して外出できるようになった」「部屋干しの嫌な臭いから解放された」「花粉の季節も外干しできて嬉しい」といったお声をたくさんいただきます。
デザイン面では、屋根の形を、すっきりシャープな印象の「F 型(フラットタイプ)」と、曲線が優しい雰囲気の「R 型(アールタイプ)」から選べます。本体のアルミカラーも、ブラック、オータムブラウン、シャイングレー、ナチュラルシルバー、ホワイトといった、住宅のサッシ色に合わせやすい基本的な色が揃っています。
床の仕様も選べるのが嬉しいポイントです。標準のデッキボード仕様(塩化ビニル製)のほか、オプションでフローリングの仕上げや、人気の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」を選ぶことも可能です。「樹ら楽ステージ」を選べば、サンルームの外に設置するウッドデッキと素材感を統一することもできますね。
さらにサニージュには、LIXIL ならではのユニークな納まりタイプもあります。一般的な全面を囲う「囲いタイプ」の他に、「ハーフ囲いタイプ」というものがあります。これは、囲い部分と屋根だけのオープンな部分が半々になっていて、洗濯物干しの利便性と、布団などを干せる開放感を両立したい方におすすめです。「オープンタイプ」は、屋根とデッキ、そして落下防止のフェンス(手すり)のみの組み合わせで、より開放的な物干しスペースが欲しい場合に適しています。
もちろん、洗濯物干しに便利な「上下可動物干し」や、湿気対策の「換気扇」、日差しを和らげる「内部日除け」、目隠しにもなる「カーテンレール」など、暮らしをより快適にするためのオプションも充実しています。
サニージュとウッドデッキを組み合わせる場合も、基本的には LIXIL が推奨する「インナーデッキ(サニージュ内の床)+アウターデッキ(外の独立したデッキ)」の考え方がおすすめです。サニージュの床材をオプションの「樹ら楽ステージ」にして、外にも同じ「樹ら楽ステージ」のデッキを設置すれば、使いやすく見た目もすっきりとした空間が実現しますよ。
【タイプ別紹介②】おしゃれな木目調! LIXIL「ガーデンルーム GF」で作るアウトドアリビング
「洗濯物干しスペースも便利だけど、もっとおしゃれで、リビングの延長線上にあるような、くつろげる空間が欲しい!」そんな風に考えている方におすすめしたいのが、LIXIL の「ガーデンルーム GF」です。サニージュが実用性重視の「テラス囲い」だとすると、GF はデザイン性と快適性をぐっと高めた「ガーデンルーム」の入門モデル、といった位置づけでしょうか。

GF の大きな特徴は、なんといってもフレームの一部に木目調のデザインを取り入れている点です。アルミのシャープな質感に、木の温かみがプラスされることで、ぐっとおしゃれで洗練された印象になります。雨樋(あまどい)が外から見えないようにフレーム内部に隠されていたり、細部のデザインにもこだわりが感じられます。
GF は、家族や友人とのんびり過ごす団らんスペースとして、また、お子様やペットが安全に遊べるプレイルームとして、あるいは読書や趣味を楽しむプライベート空間として、そしてもちろん便利なランドリースペースとしても、多目的に使えるのが魅力です。「GF を付けたらリビングが広く感じるようになった」というお声も実際に聞かれます。
開口部(窓やドアの部分)のバリエーションも豊富です。一般的な引き違い窓の「テラスサッシ」、コンパクトに折りたたむことができて、開放感抜群の「折戸(おりど)」、そして、足元を壁で隠してプライバシーに配慮しつつ、上部に窓を設けた「腰壁+高窓」のタイプから、お好みや設置場所の状況に合わせて自由に選べます。特に折戸タイプは、天気の良い日にフルオープンにすれば、お庭との一体感を強く感じられておすすめです。
GF は基本的に、床材として LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」または、より天然木に近い風合いの「樹ら楽ステージ 木彫」を使用する「インナーデッキ仕様」が標準となります。これにより、室内からのつながりが良く、段差の少ない快適な空間が実現します。人工木デッキは、ささくれなどの心配がないので、小さなお子様やペットが素足で過ごしても安心ですね。
さらに GF は、ちょっとしたカスタマイズを楽しめる工夫もされています。天井部分にある日除け用のレールに専用の金具を取り付ければ、市販のフックを使ってハンギングプランツを飾ったり、モビールを吊るしたりできます。また、ネジを打つことができる部材も用意されているので、DIY でカウンターテーブルや収納棚を取り付けることも可能です。
夏の日差しや外からの視線をカットする「スタイルシェード」や、夜の時間を素敵に演出する「LED 照明」といったオプションも人気があります。
GF はインナーデッキ仕様が基本なので、まさにウッドデッキとの組み合わせに最適なガーデンルームと言えます。ガーデンルーム内部の「樹ら楽ステージ」と、その外側に設置する同じ「樹ら楽ステージ」のデッキをフラットにつなげれば、広々として使い勝手の良い、おしゃれなアウトドアリビングが完成しますよ。
【タイプ別紹介③】デザイン性が魅力! LIXIL「ココマ」で上質な空間づくり
「ガーデンルームには、もっとデザイン性を求めたい」「リビングと同じくらい上質な空間を庭にも作りたい」そんなこだわり派の方にご紹介したいのが、LIXIL の「ココマ」です。洗練されたデザインと、選べる多彩なスタイルが魅力の、ワンランク上のガーデンルームと言えるでしょう。まるでおしゃれなカフェのテラス席、あるいは高級ホテルのラウンジのような、日常をちょっと豊かにしてくれる特別な時間を過ごせる空間を作り出すことができます。

ココマのデザインは、細部にまで徹底的にこだわっています。例えば、ネジを止めている部分をカバー材で隠したり、部材と部材のつなぎ目を極力シンプルに見せることで、すっきりとした美しい外観を実現しています。木目調のラッピングが施されたフレーム(柱や梁など)は、空間に温かみと高級感をプラスしてくれます。
パネル(窓の部分)には、衝撃に強く、紫外線をほぼカットしてくれるポリカーボネート(透明色が標準)が使われていますが、オプションでより本格的なお部屋の雰囲気に近づく強化ガラスを選ぶことも可能です。
ココマには、いくつかのスタイル(形状)があります。まず、前面も側面もパネルで囲われた「ガーデンルームタイプ」。これは、しっかりとした個室感があり、落ち着いて過ごせる空間です。次に「サイドスルータイプ」。これは、側面が開いているタイプで、お庭への出入りがしやすく、開放感があります。さらに、どちらのタイプにも「腰壁タイプ」を選ぶことができます。これは、足元の部分が壁になっていて、外からの視線を遮り、プライバシーを確保しながら落ち着いた雰囲気を演出できます。この腰壁部分には、お好みのタイルを貼ることもでき、リビングのインテリアとコーディネートする楽しみもありますね。
開口部は、折りたたんで開放感を出せる「折戸」が基本となります。軽い力でスムーズに操作でき、ロック機能もしっかりしているので安心です。
床材は、お手入れがしやすいタイルデッキ仕様と、リビングとの一体感を出しやすい人工木デッキ「樹ら楽ステージ」などを使ったインナーデッキ仕様から選べます。タイルデッキは、土汚れなどもサッと水洗いできるので、ペットのスペースとしても人気があります。
もちろん、快適性を高めるためのオプションも充実しています。屋根からの強い日差しを和らげる「内部日除け」、効率よく換気できる「側面換気窓」や、虫の侵入を防ぎながら風を通せるプリーツ形状の「収納網戸」、プライバシーを守る「ロールスクリーン」や市販のカーテンを取り付けられる「カーテンレール」、そして空間を豊かに彩る「カウンターテーブル」や「LED 照明」など、自分好みの居心地の良い空間にカスタマイズできます。
ココマもインナーデッキ仕様(人工木)が選べるので、ウッドデッキとの相性は抜群です。特に腰壁タイプと組み合わせると、内と外の空間が緩やかにつながりつつも、落ち着きのある上質なアウトドアリビングが実現します。デザインにこだわりたい方には、ぜひ検討していただきたいガーデンルームです。
【タイプ別紹介④】フルオープンで開放感抜群! LIXIL「ジーマ」で庭と一体化
「とにかく開放感が一番!」「天気の良い日は壁も窓も全部開け放って、庭と一体になれる空間が欲しい!」そんな、究極のアウトドアリビングを求める方にご紹介するのが、LIXIL のガーデンルームの中でも最上位モデルにあたる「ジーマ」です。

ジーマの最大の特徴は、なんといってもその革新的な開閉システムにあります。側面も前面も、折り戸式のパネルをすべてコーナー部分にコンパクトに収納することができ、途中に柱が残ることなく、完全にオープンな大開口を実現できるんです。これにより、ガーデンルームと庭、そして室内までもがひと続きになったような、圧倒的な開放感を味わうことができます。これは他のガーデンルームではなかなか真似のできない、ジーマならではの大きな魅力です。
デザイン面でも、ジーマは非常に洗練されています。パネルを支える枠(フレーム)を極限まで細くすることで、閉めた状態でも視界を遮らず、シャープでモダンな印象を与えます。雨樋は柱の内部に隠されているため、外観もすっきりとして美しいです。パネルが風でバタつくのを防ぐ工夫や、閉じた時の水密性・気密性にもしっかりと配慮されています。本体カラーも、アルミ色だけでなく、木目調を組み合わせた高級感のあるコーディネートが可能です。
ジーマならではの特別なオプションとして、「内天井」があります。ガーデンルームの屋根の内側にもう一枚天井を設けることで、まるでリビングのような、より落ち着いた上質な空間を演出できます。この内天井には、ダウンライトや間接照明を組み込むこともでき、夜には昼間とは違ったムーディーな雰囲気を楽しむことができます。
床の仕様は、タイルデッキ仕様と、LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」や、よりリアルな木質感を追求した「樹ら楽ステージ 木彫」を使ったインナーデッキ仕様から選べます。インナーデッキ仕様を選び、外にも同じデッキ材でウッドデッキを設置すれば、ジーマをフルオープンにした時に、内と外が完全にフラットにつながる、広大なデッキスペースが生まれます。
もちろん、物干し竿掛けや内部日除け、収納式の網戸といった、日々の暮らしに便利な実用的なオプションも用意されています。
ジーマとウッドデッキの組み合わせは、まさに究極のアウトドアリビングと言えるでしょう。インナーデッキとアウターデッキを「樹ら楽ステージ」で統一し、天気の良い日にジーマをフルオープンにすれば、家の中と外が完全に一体となった、広々とした贅沢な空間が手に入ります。これ以上ないほどの開放感を求める方には、ぜひジーマをおすすめします。
ここで、ご紹介した LIXIL の 4 つの商品を比較してみましょう。
特徴項目 | サニージュ (Sanige) | ガーデンルーム GF (GF) | ココマ (Cocoma) | ジーマ (Zima) |
主な位置づけ | テラス囲い (実用性重視) | ガーデンルーム (デザイン性) | ガーデンルーム (上質デザイン) | ガーデンルーム (最高級・開放感) |
デザイン特徴 | シンプル | 木目調アクセント | 洗練されたディテール、腰壁可 | スリムフレーム、フルオープン |
主な開口部 | 引違い戸、ドアなど | 引違い戸、折戸、腰壁+高窓 | 折戸、腰壁タイプあり | フルオープン折戸 |
床(デッキ) | オプションで人工木可 | 人工木インナーデッキ標準 | タイル or 人工木選択可 | タイル or 人工木選択可 |
ウッドデッキ組合せ | ◎ (インナー/アウター推奨) | ◎ (インナーデッキ標準) | ◎ (インナー/アウター推奨) | ◎ (インナー/アウター推奨) |
価格帯目安 (※) | ¥ (比較的安価) | ¥¥ (中) | ¥¥¥ (高) | ¥¥¥¥ (最高級) |
(※) 価格帯はサイズや仕様、オプションにより大きく変動します。あくまで相対的な目安としてお考えください。
LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」の特徴とメンテナンス
さて、これまで LIXIL のサンルーム(ガーデンルーム)とウッドデッキの組み合わせについてお話ししてきましたが、その中で何度も登場したのが、LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ(きららステージ)」です。
このデッキ材は、サンルームの内部(インナーデッキ)にも、外側の独立したデッキにも使える、非常に重要なキーアイテムと言えます。ここで改めて、その魅力と、皆さんが気になるであろうお手入れ(メンテナンス)について詳しくお話ししますね。
「樹ら楽ステージ」とは、簡単に言うと、木の粉(木粉)と樹脂(プラスチック)を混ぜ合わせて作られた人工の木材を使ったデッキのことです。芯材(内部の材料)にはリサイクル材を使用しており、環境にも配慮した製品なんですよ。
この「樹ら楽ステージ」の最大のメリットは、なんといってもお手入れの手軽さです。天然木のウッドデッキだと、年に一度は防腐剤や保護塗料を塗り直したり、表面がささくれてきたらヤスリをかけたり、といった手間がかかりますが、「樹ら楽ステージ」なら、そういった定期的なメンテナンスは基本的に不要です。腐ったり、シロアリに食べられたりする心配もほとんどないので、長期間にわたって安心して使うことができます。
また、湿気で腐ることがなく、天然木にありがちな干割れやささくれも発生しにくいので、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心してお使いいただけます。サンルームの中で素足で過ごしたり、ペットが走り回ったりしても大丈夫ですね。
デザイン面でも、天然木のような自然な風合いを追求しています。標準タイプの「樹ら楽ステージ」には、ペールウッド、ライトウッド、ミディアムウッド、ダークウッド、グレーウッドといった、どんなお家にも合わせやすい 5 つの色があります。
さらに、より高級感を求める方には、表面に天然木のような繊細な凹凸加工(溝)を施し、色味にも濃淡(ムラ)を持たせることで、よりリアルな木質感を再現した「樹ら楽ステージ 木彫(もくちょう)」というタイプもあります。こちらは、クリエラスク R、クリエモカ R、クリエダーク R、シルバーグレー R の 4 色展開で、一枚一枚表情が異なるのが特徴です。
気になるメンテナンス方法ですが、まず日常的な土汚れやホコリは、基本的に水で濡らした布で拭き取るだけで大丈夫です。砂などが溝に入り込んだ場合は、歯ブラシのようなものでかき出すと良いでしょう。
設置して間もない頃に、雨によって「雨染み」が出ることがあります。これは木粉に含まれる成分が染み出すためですが、その場合は、デッキ全体をホースなどで水で濡らし、乾かないうちに雑巾などで拭き取るのが基本的な対処法です。
一度で取れなくても、何度か繰り返すと目立たなくなります。ひどい場合は中性洗剤を薄めて使うこともできますが、洗剤が残らないように、最後は必ずしっかりと水で洗い流してください。この雨染みは、時間が経つにつれて自然と発生しにくくなります。
もし表面にキズが付いてしまった場合は、目の粗いサンドペーパー(紙やすり、60~80 番程度)で、デッキの木目に沿って、一方向に軽くこすることで目立たなくすることができます。「木彫」タイプの場合は、ナイロン不織布(スポンジの硬い面のようなもの)を使う場合もあります。
もしカビ(黒い斑点)が発生してしまった場合は、市販の塩素系のカビ取り剤を使用します。カビ取り剤の説明書に従って使用し、最後はカビ取り剤が残らないように、しっかりと水で洗い流してください。
一つ注意点として、夏場など、強い直射日光が長時間当たると、デッキの表面温度がかなり熱くなることがあります。これは人工木デッキ全般に言えることですが、真夏の日中は素足での歩行には注意が必要です。(※ただし、「樹ら楽ステージ」には、カラーによっては表面温度の上昇を抑えるための顔料も配合されています。)
このように、「樹ら楽ステージ」は、天然木のような美しさと、人工木ならではのメンテナンスの手軽さ、耐久性を兼ね備えた、サンルームのインナーデッキにも、外に設置するウッドデッキにも最適な素材と言えるでしょう。
まとめ:理想のサンルーム&ウッドデッキ空間へ
さて、今回は「サンルームとウッドデッキ」をテーマに、ちょっとややこしい用語の整理から、設置する上での大切な注意点、そして LIXIL がおすすめする具体的な商品「サニージュ」「ガーデンルーム GF」「ココマ」「ジーマ」、さらにそれらと組み合わせるのに最適な人工木デッキ「樹ら楽ステージ」について、詳しくお話しさせていただきました。
今回のポイントをまとめると、
- 「サンルーム」「テラス囲い」「ガーデンルーム」は似ているようで、目的や性能(特に気密性・水密性)に違いがあること。
- 既存のウッドデッキの上にサンルームを後付けするのは、構造上・安全上の理由から基本的には難しく、LIXIL が推奨する「インナーデッキ(サンルーム内の床)+アウターデッキ(外の独立したデッキ)」方式が、安全で美しい仕上がりになるおすすめの方法であること。
- サンルームを設置する前には、お家の保証内容や固定資産税への影響、そして夏の暑さ・冬の寒さ対策について、事前にしっかり確認しておくことが大切であること。
- LIXIL には、洗濯物干しなど実用性重視の「サニージュ」から、おしゃれな木目調の「ガーデンルーム GF」、デザイン性の高い「ココマ」、そして圧倒的な開放感の「ジーマ」まで、お客様のご予算やライフスタイル、デザインのお好みに合わせて選べる、様々なタイプの製品が揃っていること。
- LIXIL の人工木デッキ「樹ら楽ステージ」は、メンテナンスが簡単で美しさも長持ちし、サンルームの内外両方の床材として最適であり、ウッドデッキとの組み合わせの悩みを解決してくれること。
これらの点が、皆さんのサンルーム&ウッドデッキ計画の参考になれば幸いです。
LIXIL の製品は、こうした様々な点を考慮して開発されており、お客様が安心して、そして長く快適に「サンルームのある暮らし」を楽しめるような工夫がたくさん詰まっています。特に、ガーデンルームと「樹ら楽ステージ」を組み合わせることで、設置の難しさというハードルをクリアしつつ、リビングから庭へと続く、統一感のある美しいアウトドアリビング空間を実現できます。
「うちの庭にはどのタイプが合うんだろう?」「もっと具体的な商品を見てみたい」「実際に設置した場合の費用はどれくらいかかるの?」など、さらに詳しい情報や、お客様一人ひとりのご自宅の状況に合わせた最適なプランニングについては、ぜひお近くの LIXIL 商品を取り扱っているお店、あるいは私たちのような販売店にご相談ください。専門の知識を持ったスタッフが、お客様の夢の空間づくりを、心を込めてお手伝いさせていただきます。どうぞ、お気軽にお声がけくださいね!