戸建住宅向け自転車屋根の種類と選び方・LIXILおすすめ商品ガイド

ご自宅の自転車、雨ざらしにしてサビが心配…そんなお悩みはありませんか?

最近は子供から大人まで自転車を使う機会が多く、戸建て住宅でも数台の自転車を所有するご家庭が増えています。その大切な自転車を長持ちさせるために役立つのが「自転車屋根」です。

本記事では、戸建住宅向けの自転車屋根について、選び方のポイントやおすすめの種類、特にLIXILの商品を中心にご紹介します。

価格帯やメリット・デメリットも詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事のポイント
  • 自転車屋根の種類や特徴
  • 戸建住宅向けの自転車屋根の選び方
  • LIXILのおすすめ自転車屋根と価格帯
  • 自転車屋根のメリット・デメリット
目次

自転車屋根とは?戸建て住宅で屋根付き駐輪場を作る理由

自転車屋根って何?

自転車屋根って何?

自転車屋根とは、その名のとおり自転車を雨や日差しから守るための小さな屋根のことです。

戸建て住宅では、駐輪スペースの上に簡易的な屋根を設けることで、自転車置き場を屋根付きの安心な場所にできます。いわば車のカーポートの自転車版で、アルミフレームにポリカーボネート製などの屋根材を組み合わせたものが一般的です。

別名「サイクルポート」や「駐輪場屋根」などとも呼ばれ、LIXIL(リクシル)やYKK APなど住宅エクステリアメーカーから様々な製品が販売されています。

基本的に屋外に独立した簡易屋根を設置する形で、雨天時でも自転車を濡らさず快適に保管できるのが特徴です。雨だけでなく紫外線による色あせや、鳥のフン・埃(ほこり)などの汚れからも守ってくれるため、自転車をきれいに長持ちさせやすくなります。

また、自転車カバーを掛け外しする手間が省け、敷地内の見た目もスッキリするという利点もあります。なお、自転車だけでなく原付バイクやキックスケーターなどの置き場として活用する家庭もあります。

戸建てで自転車屋根が必要とされる背景

戸建て住宅で自転車屋根のニーズが高まっている背景には、生活様式の変化があります。

近年は大人用の通勤・通学自転車から子供の自転車、電動アシスト自転車まで、1世帯あたりの自転車所有台数が増える傾向にあります。しかし戸建てでは車庫や物置があっても、自転車専用の屋根付きスペースがないお宅も多いのが実情です。

屋根なしで外に置かれた自転車は雨風にさらされ、サビや劣化が早まったり、汚れが付着してお手入れが大変になったりします。また、雨の日に濡れたサドルに座る不快感や、日差しでハンドルが熱くなって持てないといった経験をされた方もいるでしょう。

こうした不便を解消し、大切な自転車を守るため、戸建てでも自転車用の屋根を設置する家庭が増えているのです。さらに、自転車が玄関先や庭先に無造作に置かれていると見栄えが悪く、通行の邪魔になることもあります。

屋根を設けて決まった場所に駐輪すれば敷地内がすっきり片付き、防犯面でも自転車をポールに施錠でき倒れにくくなるため安心です。

自転車屋根がもたらす日常の快適さ

自転車屋根があると、毎日の自転車利用が格段に快適になります。

例えば雨上がりでもサドルが濡れておらず、タオルで拭く手間なくすぐに乗り出せます。屋根の下で自転車に荷物を積んだり、子供を自転車に乗せ降ろししたりできるので、天気を気にせずゆっくり準備が可能です。

また、真夏の直射日光も屋根が和らげてくれるため、ハンドルやサドルが焼けつくように熱くなるのを防げます。逆に雨の日でも、自転車屋根があれば乗り降り時に頭や荷物がずぶ濡れになるのを軽減できます。さらに、自転車を屋根の下にまとめて置くことで、家の周りのスペースにゆとりが生まれます。

自転車が定位置に収まるので見た目も整い、子供も自然と決まった場所に停める習慣がついて片付けがスムーズになります。屋根付きの駐輪スペースがあれば、自転車カバーを使う必要もなくなり、出かける際の支度や帰宅後の片付けがぐっと楽になるでしょう。

ホコリや落ち葉で自転車が汚れる頻度も減るため、お手入れの手間も省けます。電動アシスト自転車の場合は、屋根のおかげでバッテリー充電中に急な雨に降られる心配もありません。このように、自転車屋根は日常生活の細かなストレスを減らし、快適さを高めてくれる心強い存在です。

自転車屋根の種類と選び方:戸建てに合ったスタイルを見つけよう

自転車屋根の主なタイプ(形状・構造)

自転車屋根の主なタイプ(形状・構造)

自転車屋根にはいくつかのタイプがあり、形状や構造の違いによって選ぶポイントが変わります。

まず屋根形状では、大きく分けてフラット(平らな屋根)タイプと、アーチ状や曲線を描いたタイプがあります。フラット屋根はシンプルでモダンな印象、アーチ屋根は柔らかな印象になるのが特徴です。また、支柱(柱)の構造にも違いがあり、片側だけに柱がある片持ちタイプと、両側に柱がある両支柱タイプがあります。

片持ちタイプは自転車の出し入れがしやすく、見た目もすっきりしますが、強度面では柱が2本の方が安定します。さらに、設置方法として、建物の壁に取り付ける「壁付け型(テラス屋根兼用)」と、庭先などに独立して建てる「独立型」があります。

壁付け型は住宅の外壁に固定するためスペースを取りにくい利点があります。一方、独立型は設置場所の自由度が高く、好きな場所に自転車専用の屋根を確保できます。加えて、側面にパネル(壁)が付いている囲いタイプと、側面が開放されたオープンタイプの違いも覚えておきましょう。

囲いがあれば横殴りの雨風も防ぎやすく、自転車の目隠しにもなりますが、開放タイプに比べ価格が上がります。これら自転車屋根のタイプごとの特徴を踏まえて、ご自宅の環境に合う構造を選びましょう。

屋根材の種類と特徴

屋根材の種類と特徴

自転車屋根の屋根材(ルーフ部分)には、いくつかの素材があります。一般的なのはポリカーボネート製の板で、透明または半透明の樹脂パネルです。ポリカーボネートは軽量で割れにくく、紫外線をほぼ100%カットしてくれる優れもの。

クリアタイプなら屋根下も明るく保て、スモークブラウンなど色付きタイプなら日差しを和らげつつ光を取り込みます。また、熱線吸収ポリカーボネートという素材もあり、夏場の暑い日差しの熱を軽減してくれるため、自転車や下に停めたバイクが熱くなりにくいメリットがあります。

メーカー品では標準でUVカット機能が付いているものが多く、色褪せ防止にも効果的です。一方、デザイン性を重視した製品ではアルミ製の屋根材が使われることもあります。LIXILの「カーポートSCミニ」のように、アルミニウムパネルで屋根を構成したタイプはスタイリッシュですが、屋根下が暗くなる点や価格が高めになる点に注意しましょう。

その他、簡易な製品では波板状の樹脂板を用いたものもありますが、耐久性や見た目の面でポリカーボネート板に劣る傾向があります。屋根材によって見た目や性能が変わるので、ご自身の重視するポイント(日差しの遮り具合、明るさ、耐久性など)に合った素材を選ぶことが大切です。

サイズ(横幅・高さ)と収容台数の選び方

自転車屋根を選ぶ際は、設置スペースのサイズと、何台の自転車を収納したいかをしっかり確認しましょう。

製品ごとに屋根の横幅(間口)と奥行き、高さが決まっています。一般的な戸建て向けサイクルポートは、大人用自転車が2〜3台並べて置ける幅(約2メートル前後)が主流です。

ご家族の自転車台数が多い場合や、将来的に増える可能性があるなら、少し余裕のあるサイズを選ぶと安心です。例えば子供が成長して自転車が大きくなったり、新たに電動自転車を買い足したりしても対応できます。また、奥行き(屋根の長さ)は自転車の全長がしっかり収まるものを選びましょう。前かごやチャイルドシート付きの自転車は全長が長くなるため注意が必要です。

高さも重要なポイントで、標準的な自転車屋根の高さは約2m程度です。背の高い人がかがまずに通れるか、自転車を押して入れるときに屋根にハンドルや頭が当たらないかも確認してください。商品によっては柱の長さを変更できるものもあります。

さらに、駐輪スペースを縦に長く使える敷地であれば、2台を縦列に停められるタイプ(連棟仕様)を選ぶことで省スペースに複数台を収容できます。逆に横並びで多数の自転車を置きたい場合は、サイクルポートを連結できる商品を検討するとよいでしょう。自転車の台数とサイズ、敷地の形状に合わせて最適な大きさの自転車屋根を選ぶことが大切です。

耐風圧・耐雪性能など強度のチェック

自転車屋根を選ぶ際には、強度面の性能も見逃せません。

特に注目したいのが「耐風圧性能」と「耐積雪性能」です。屋外に設置する以上、強風や大雪に耐えられるかは重要なポイント。製品カタログには「耐風圧○m/秒」「耐積雪○cm」などの数値が記載されています。一般地(雪の少ない地域)向けの標準的な自転車屋根では、耐積雪量が20cm程度に設定されているものが多いです。

これは目安として20cmの雪に耐えられる強度という意味ですが、積雪地帯では20cmを超える降雪も珍しくありません。そのため、雪の多い地域にお住まいの場合は、耐積雪性能の高いモデルやオプションの支柱補強が用意された商品を選ぶか、雪が積もった際には早めに雪下ろしをする運用が必要です。

また、強風への備えも大切です。耐風圧性能は「基準風速○m/秒相当」といった形で示され、数値が大きいほど風に強い設計です。台風や突風の多い地域では、支柱が太く頑丈なタイプや、柱の固定強度が高い施工方法を採用している商品を選ぶと安心です。

いずれの場合も、設置の際はメーカー推奨の施工手順に従い、しっかり基礎固定することでカタログ通りの強度を発揮できます。耐久性や強度は安全に直結するため、ご自身の地域環境に適した自転車屋根を選びましょう。

デザイン・カラーと住宅との調和

自転車屋根は実用性だけでなく、デザイン面にも注目して選びましょう。せっかく設置するなら、お住まいの外観と調和するスタイルを選びたいものです。屋根形状のデザイン(フラットかアーチか)は前述のとおり印象を左右しますが、本体カラーや質感も住宅との相性に関わります。

LIXILのサイクルポート製品では、アルミフレーム部分の色が建物のサッシや外壁に合わせやすいよう複数色から選べます。

たとえばシンプルモダンな住宅ならダークグレーやブラック系のフレーム+フラット屋根がスタイリッシュに決まりますし、ナチュラルテイストの家にはブロンズ系やオータムブラウンなど温かみのある色+アーチ屋根で柔らかい雰囲気にするとマッチしやすいです。

また、カーポートSCミニのように屋根材までアルミで統一し木目調パネルを組み込んだ高級感あるデザインも存在します。価格は上がりますが、外構の一部としてデザイン性をとことん追求したい方には魅力的でしょう。

一方、費用を抑えたい場合はベーシックなデザインを選べば価格帯も低く抑えられます。住宅と自転車屋根のバランスを考え、色味や形状が周囲と調和するものを選ぶことで、見た目の満足度も高まります。

LIXILの自転車屋根おすすめ5選!価格と特徴を詳しく紹介

サイクルポート ネスカミニ

サイクルポート ネスカミニは、LIXILが提供する定番の自転車屋根です。コンパクトながら頑丈なアルミ製フレームで、2台以上の自転車をしっかりカバーできます。

屋根形状は緩やかなカーブを描く「ネスカRミニ」と、フラットな「ネスカFミニ」の2タイプから選択可能。建物に調和する柔らかなデザインか、端正でシンプルなデザインか、お好みに合わせて選べます。サイズバリエーションも豊富で、間口や奥行きの異なるモデルがあり、設置場所に合わせやすいのも魅力です。

柱は基本2本支柱の片持ちタイプで、縦連棟や並列連結にも対応しており、必要に応じて拡張して複数台をカバーできます。カラーもホワイトやシルバー、オータムブラウンなど住宅外観に合わせやすい色が揃っており、屋根パネルは標準で紫外線をほぼ100%カットするポリカーボネート製です。

耐風圧は34m/s相当、耐積雪は20cm相当と一般的な強度を備えています。価格も魅力的で、メーカー希望小売価格は約17万円〜(サイズにより最大約45万円)ですが、実売価格は10万円台からとLIXILのサイクルポートの中でも導入しやすい製品です。初めて自転車屋根を設置する方にも選ばれている、おすすめのベーシックモデルと言えるでしょう。

サイクルポート フーゴミニ

サイクルポート フーゴミニは、ネスカミニと並ぶLIXILの人気自転車屋根です。フーゴシリーズはデザインバリエーションが豊富で、フーゴミニでも屋根形状が異なる3つのスタイルから選べる点が特徴です。

緩やかな丸みを帯びた「フーゴRミニ」、フラット屋根のシャープな「フーゴFミニ」、そしてLIXILオリジナルのアーチ形状を採用した「フーゴAミニ」がラインナップされています。

住宅の雰囲気やお好みに合わせて最適なデザインを選択できるため、外観にこだわりたい方におすすめです。サイズやオプション展開も幅広く、複数台用に連棟(縦列)や横連結が可能な仕様も用意されています。基本的な構造は片側2本柱の独立式で、耐風圧・耐積雪性能は標準仕様で風速34m/s相当・積雪20cm相当と一般的な強度を確保。屋根材はポリカーボネート板で、熱線吸収タイプなども選択可能です。

カラーバリエーションもネスカミニ同様に用意され、住宅とのコーディネートがしやすくなっています。価格帯は、メーカー定価で約19万円〜(サイズにより最大約54万円)とネスカミニよりやや高めですが、その分デザイン選択肢の多さや統一感の取れた外観が魅力です。実売価格は10万円台中盤からが目安で、予算とデザイン性のバランスを重視する方に適したモデルと言えます。

サイクルポート フーゴパーク

サイクルポート フーゴパークは、フーゴミニに側面と背面のパネルを追加し、自転車を三方向から囲えるようにしたタイプです。

横殴りの雨風から自転車をしっかり守る「三面囲い」構造で、大切な自転車やバイクをより万全に保護したい方に適しています。屋根形状はフーゴミニと同様に3種類(フラット・ラウンド・アーチ)から選択可能で、住宅のデザインに合わせてスタイルを決められます。

側面パネルは半透明の樹脂板やアルミ形材パネルが採用され、外からの視線を遮りつつ採光も確保できるバランスの良い仕様です。高さも標準タイプ(約1.2mのパネル高)と目隠し効果を高めたハイタイプ(約1.8mのパネル高)から選べるため、防犯やプライバシーの面でも安心感があります。

フーゴパークは、複数台の自転車はもちろん、原付バイクなど少し高さのある車両を一緒に置く場合にも重宝します。耐風圧・耐積雪性能は基本フーゴミニと同等で、いずれも一般地域で十分な強度です。

価格は、囲いなしのフーゴミニに比べて高く、メーカー定価で約41万円〜(サイズにより約59万円)とされています。ただし実売では本体価格20万円前後から購入可能で、工事費込みで30万円前後が一つの目安です。雨風よけと目隠し効果を両立したい方、半屋内のような駐輪空間が欲しい方にとって、有力な選択肢となるでしょう。

カーポート SC ミニ(駐輪場)

カーポート SC ミニ(駐輪場タイプ)は、LIXILのスタイリッシュな高級カーポート「SCシリーズ」の自転車置き場向けモデルです。屋根と柱だけで構成されたミニマルなデザインが特徴で、屋根部分はアルミニウム製のパネルでフラットに仕上げられています。

ポリカーボネート板のような透光素材を使わず、すっきりとしたフラット屋根と細身の柱だけの構成により、住宅のモダンな外観と美しく調和します。屋根裏に梁や桁が露出しない特別な構造のため、上から下まで一体感があり、高級感は抜群です。2017年にはグッドデザイン賞ベスト100にも選ばれており、その意匠性の高さが評価されています。

カラーはダークなブラックやグレーのほか、屋根パネルに木目調をあしらったタイプも選べ、外構にアクセントを加えることも可能です。機能面でも、柱内部に雨樋を内蔵し雨水を地面に流す仕組みを備えるなど細部まで配慮された設計です。耐風圧性能は基準風速38m/s相当と強固で、耐積雪20cm相当(一般地向け)となっています。

価格は他のサイクルポートに比べ高価で、メーカー定価で約30万円〜(サイズにより上位モデルは50万円超)します。実売価格でも20万円台からと予算は必要ですが、デザイン重視で自転車屋根を選びたい方には唯一無二の選択肢です。同シリーズのカーポート(車用)と組み合わせて統一感を出したい場合にも最適でしょう。

Gルーフ サイクルポートタイプ

Gルーフ サイクルポートタイプは、LIXILの「Gルーフ」システムを利用した自転車屋根です。Gルーフとは、住宅と調和するモダンなフレームとルーフパネルで構成されるエクステリア屋根のシリーズで、カーポートやテラス屋根などを自由に組み合わせてデザインできるのが特徴です。

そのサイクルポートタイプは、自転車用にサイズダウンした屋根を「Plus G」と呼ばれるフレーム構造に組み込むことで、高いデザイン性と機能性を両立しています。柱やフレーム、雨樋に至るまで直線的で洗練された見た目に統一され、シンプルモダンな住宅や高級感ある外構プランにぴったりフィットします。

屋根はフラットタイプでアルミ材を使用し、カラーも住宅のサッシ色などに合わせて選択可能です。耐風圧・耐積雪性能は基準風速38m/s相当・積雪20cm相当と十分な強度を備えています。

カーポートSCミニと同様、実用性よりも意匠性を重視した製品で、価格帯も高めです。具体的な価格はプラン内容によりますが、単体の自転車屋根としては30万円以上の予算を見ておくとよいでしょう。

外構全体をトータルコーディネートしたい場合や、他の「プラスG」要素(門まわりやパーゴラなど)と統一感を持たせたい場合に選ばれる、ハイエンド志向のサイクルポートです。

自転車屋根の価格相場と設置費用はどれくらい?

自転車屋根の本体価格相場

まず、自転車屋根(サイクルポート)の本体価格相場について見てみましょう。一般的な戸建て住宅向けの自転車屋根は、標準サイズ(自転車2〜3台用)でメーカー希望小売価格が約15万〜25万円程度の製品が多いです。

例えばLIXILのネスカミニやフーゴミニなどベーシックなモデルで定価17〜19万円前後、YKK APなど他社の同等品も概ね同じくらいの価格帯です。

デザイン性の高い高級モデルや、大型サイズになると定価で30〜50万円を超えるケースもあります。一方、実際に購入する際には、メーカー定価から割引された実勢価格となることがほとんどです。エクステリア専門店やネット通販では、定価の40〜50%オフ程度で販売される例も多く、結果として本体のみなら10万円台前半〜中盤で購入できる製品が主流と言えるでしょう。

逆に、側面パネル付きのタイプ(例えばフーゴパークなど)や、カーポートSCミニのような高級タイプは、実売価格でも20万〜30万円程度と高めになります。

また、非常に簡易な波板屋根のキットなどであれば本体数万円台からありますが、耐久性や見栄えを考慮すると、信頼できるメーカー製品では10万円以上は見込んでおくのが無難です。自転車屋根の本体価格は、デザインや大きさ、機能によって幅がありますが、おおよその目安として覚えておきましょう。

設置工事費用の目安

次に、設置工事にかかる費用について押さえておきましょう。自転車屋根の設置工事は、通常プロの施工業者に依頼することになります。本体価格とは別に、基礎工事や組み立て・固定作業の費用が発生します。工事費用は地域や業者、現場状況によって差がありますが、相場としては5万〜10万円程度を見ておくと良いでしょう。

比較的小さなサイクルポートで地面が平坦な場合、コンクリートで柱を固定するだけのシンプルな工事なら5万円前後で済むケースもあります。一方、地面を掘削してしっかりと基礎を作ったり、傾斜地への設置、既存の土間コンクリートへのアンカー固定など手間がかかる場合は、工事費が8〜10万円以上になることもあります。

また、業者によっては本体代と工事代をセットで提示してくれることも多く、その場合トータルでの割引が適用されることもあります。カーポートタイプの本格的な施工になりますので、DIYで設置することは難易度が高く、基本的には専門業者に任せるのが安全かつ確実です。

なお、屋根の規模によっては建築確認申請が必要になる場合もあり、その際には申請手数料や追加費用が発生する点にも留意しましょう。全体として、自転車屋根の購入と設置にかかる総額は、本体価格+工事費で見積もりを取り、予算に合うか確認することが大切です。

費用を抑えるポイントや注意点

最後に、自転車屋根の費用を抑えるポイントや、購入時の注意点について触れておきます。

まず、できるだけ複数の業者から見積もりを取ることが大切です。同じ製品でも業者ごとに仕入れ値や工事費が異なるため、2〜3社程度の見積もりを比較すると良いでしょう。エクステリア専門店やリフォーム店、ネット通販など選択肢は様々ですが、「工事込みセット価格」を提示している業者だと総額が把握しやすく安心です。

次に、時期によってはキャンペーンやセールを利用できることもあります。新製品発売前の在庫処分セールや、決算期の割引キャンペーンなどでは、本体価格が通常より安くなることがあるので見逃さないようにしましょう。また、予算を抑えたい場合は、デザインや機能を絞ってシンプルなモデルを選ぶのも一つの手です。

例えば側面パネルなしタイプにする、屋根材のオプションを省くなどで費用を減らせます。逆にあまりにも安すぎる無名メーカー品や中古品には注意が必要です。耐久性やアフターサービスに不安が残る場合もあるため、実績のあるメーカーの商品を選び、保証もしっかり確認しましょう。

さらに、設置後のメンテナンス費用は基本的に大きくかかりませんが、長く使うために錆止めやボルトの締め直しなどの点検を行うと安心です。トータルで満足できる自転車屋根を導入するために、価格だけでなく信頼性やアフターケアも重視して賢く選びましょう。

自転車屋根のメリット・デメリットを確認しよう

自転車屋根を設置するメリット

自転車屋根を設置するメリットはいくつもあります。主なメリットをまとめると次のとおりです。

  • 雨や紫外線から自転車を守れる: 濡れや日差しによるサビ・色あせを防ぎ、自転車を長持ちさせます。
  • 天候を気にせず自転車に乗れる: 雨上がりでもサドルが乾いており、直射日光でハンドルが熱くなるのも軽減。いつでも快適に乗車できます。
  • 駐輪スペースが整頓される: 自転車の置き場所が固定されることで、庭先や玄関周りがスッキリ片付きます。子供も決まった場所に停める習慣が付きやすくなります。
  • 荷物の積み下ろしや作業がしやすい: 屋根の下で買い物袋を自転車に積んだり、子供をチャイルドシートに乗せ降ろししたりといった作業が雨天でも楽に行えます。
  • その他多目的に活用可能: 自転車以外にもベビーカーやキックボード、一輪車など屋外用品の仮置き場として重宝します。

このように、自転車屋根は自転車を守るだけでなく、日々の暮らしの利便性を大きく向上させてくれます。

自転車屋根を設置するデメリット

一方で、自転車屋根にはデメリットや注意すべき点もあります。主なものを挙げると次のとおりです。

  • 初期費用がかかる: 本体購入と設置工事にまとまった費用が必要です。自転車カバーなどに比べると高額な投資となります。
  • 設置スペースが必要: 屋根と柱を立てるための十分なスペースがないと設置できません。敷地が狭い場合や配置によっては駐車場や庭を圧迫する可能性があります。
  • 強風・積雪時のリスク: 台風や豪雪時には屋根が風圧や雪荷重を受けるため、損傷や倒壊のリスクをゼロにはできません。特に想定以上の天候では注意が必要です。
  • 日当たりや景観への影響: 場所によっては屋根が日光を遮り、周囲の植物や室内への採光に影響を与えることがあります。また、デザインを選ばないと外観上圧迫感を感じる場合もあります。
  • 定期的なメンテナンス: 基本的にメンテナンスは少ないですが、落ち葉やホコリで屋根が汚れた際の清掃、ボルトの緩み点検など、長く使ううえでのケアは必要です。

以上の点を踏まえ、自転車屋根の導入がご自身のニーズや環境に適しているか検討すると良いでしょう。

まとめ:自転車屋根で大切な自転車を守って快適な暮らしを

自転車屋根は、戸建住宅における自転車の保管環境を大きく向上させてくれる頼もしいアイテムです。雨風から自転車を守り、日々の暮らしの利便性をアップしてくれるので、自転車をよく使うご家庭には設置のメリットが大いにあります。

LIXILをはじめ各社から様々なタイプが発売されているので、デザインや予算に合わせて最適な一台を選んでみてください。自転車屋根を活用して、大切な自転車を末長く守り、快適な自転車ライフを送りましょう。

  • 自転車屋根は自転車を雨や日差しから守るための屋根付き駐輪場
  • 戸建て住宅では駐輪スペースの保護や景観向上のために設置が増えている
  • 自転車屋根の形状にはフラット型やアーチ型などがあり、デザインを選べる
  • 支柱の構造には片持ちタイプと両支柱タイプがあり、強度や利便性が異なる
  • 屋根材はポリカーボネート製が一般的で、UVカットや熱線吸収機能を持つものもある
  • 設置サイズは自転車の台数に応じて選び、余裕を持たせると利便性が高まる
  • 耐風圧・耐積雪性能が重要で、地域の気候に合った強度の製品を選ぶべき
  • LIXILのサイクルポートはデザイン・耐久性ともに優れており、種類が豊富
  • 「ネスカミニ」は価格と性能のバランスが良いスタンダードな自転車屋根
  • 「フーゴミニ」はデザインバリエーションが豊富で住宅に合わせやすい
  • 「フーゴパーク」は三面囲い構造で雨風の影響を抑え、防犯性も高い
  • 「カーポートSCミニ」はアルミ屋根のスタイリッシュな高級モデル
  • 自転車屋根の設置費用は本体価格+工事費で15万〜30万円が相場
  • 自転車屋根のメリットは自転車の保護、駐輪の整理、防犯性向上などがある
  • デメリットは初期費用の高さ、設置スペースの確保、天候リスクがある
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この記事を書いた人

リクシルのエクステリア商品の専門家。
約20年、外構エクステリア業界に携わっています。
日本全国のお客様と60,000件以上関わらせてもらいました。
使い勝手が良く、コストを下げる提案が得意です。

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