こんにちは、池本です。
今回は人気のエクステリア商品である「サンルーム」について、知らないと怖いデメリット5選という内容で解説をしていきます。
デメリットの解説になってしまうので「サンルームはデメリットがたくさん!」と思われるかもしれませんが、実際には非常に満足度が高い商品でもあります。
ただ、やはり金額の高い商品ですし、購入してから「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔だけはしたくないですよね。
今回紹介するデメリットはすべてを網羅しているわけではないですが、重要なものから紹介していきます。
設置する状況や環境・想定している使い方によってはサンルームを設置しないほうがよいケースも確かにあります。
これからサンルームをご検討される方の参考になればうれしいです。
超重要!後付けのサンルームは存在しない?
まずは非常に大切な「そもそもサンルームとは何か?」という解説をしておきたいと思います。
本来の意味でのサンルームの特徴を簡単に説明すると、
- 主にガラスを使用して太陽光を多く取り入れる事ができる
- 住宅と同じく気密性・水密性が高く居室として使用できる
この2つが挙げられます。
2024年現在、後付けのアルミ製品でこの2つの条件を満たす商品は、私が知る限りありません。
後付けのアルミ製品では2つ目の「気密性・水密性」がサンルームよりは低く、基本的には居室としては使用できないとなっています。
ですので、厳密にはサンルームではなく「テラス囲い」や「ガーデンルーム」という商品ジャンルになります。
ただ、私のような業者はこれらの言葉を明確に分けて使うようにしていますが、一般的にはすべて「サンルーム」という呼び方をしていることがほとんどです。
この記事でも「囲い商品のことをサンルーム」と呼ぶことにしますが、厳密には「テラス囲い・ガーデンルーム」のことで、本来の意味のサンルームよりも気密性・水密性が劣るという前提で話を進めていきます。
現在販売されているテラス囲いやガーデンルームも性能はどんどん上がっていて、そう簡単には雨水が囲い内に侵入することはないですが、台風などの暴風雨や大雨の時は、雨水が侵入する可能性はあります。
後付けのサンルームを検討する場合は、まずこの前提を理解しておく必要があります。
少しの雨で雨水が入ってくる場合は施工不良の可能性があります。施工した業者さんに確認してもらったほうが良いです。
サンルームは夏暑くて冬寒い?
知らないと怖いデメリット2つ目の、サンルームは夏暑くて、冬は寒い?という問題を解説していきます。
まずは、夏と冬に分けますね。
夏のサンルームの実態
夏のサンルーム内は正直かなり熱くなります。
直射日光が当たり続ける日当たりの良いところだと、サウナ状態になります。
こればかりはデメリットとしてお伝えしておかないといけません。
直射日光を防ぐ対策としては
- 屋根材を熱線カット率が高いものを選ぶ
- 内部日除けを取り付ける
- カーテンを取り付ける
- スタイルシェード(外カーテン)を取り付ける
などです。
屋根材は以下のように選択肢があります。(LIXILさんのテラス囲いサニージュの場合)
人気があるのは右の2つ。
やっぱりサンルームの中は明るい方が好まれるので、明るさを保ちつつ熱線をカットできる「熱線吸収タイプ」が人気ですね。
次に内部日除けですが、屋根の下に日除けを取り付けることが出来ます。
フックが付いていて家側に収納することが出来ますので、必要な時に日光を遮断することが可能です。
カーテンに関しては、オプションでカーテンレールを取り付けることが出来ます。
サンルームのオプションとしてのカーテン本体は付いておりません。カーテンレールのみです。
屋根からだけでなく窓からの直射日光をカットすることが出来ます。(目隠しにもなるので使い勝手は良いと思います)
直射日光対策の最後に紹介するのはスタイルシェード。
これはサンルームの外側に取り付けるシェード、カーテンのようなものです。
カーテンのように窓の中で直射日光をカットするよりも、外でカットしたほうが効果が高いです。
メッシュ状のものから目隠し率の高いもの、デザインタイプの選択肢もあります。
サンルームの種類によってはスタイルシェードが設置できないケースもあるので、注意が必要です。
直射日光対策を説明してきましたが、何よりも「換気をする」ことが最も大切なので、網戸を取り付けて窓を開放できるようにしておいてくださいね。
冬のサンルームの実態
冬のサンルームは、直射日光が当たる場所の場合は
- 直射日光が当たっている時間は温かい
- 日が落ちると外と同じレベルで寒い
という特徴があります。
注意しないといけないのは、直射日光が当たらない場所に設置した場合の日中です。
これは、日中でもかなり寒いです。
直射日光が当たる場合と比べて明らかにサンルーム内の温度が変わります。
夏のところでもお伝えしましたが、サンルームは直射日光が当たるかどうかで中の温度が全く変わってきますので、注意が必要です。
・・・直射日光が当たる場所に設置することが多いので、一言でいうと「夏暑くて、冬は温かい」というのが一般的な特徴です。
最後に1つ、紹介したい商品があります。
これは「直射日光対策」というより、デザイン性UPの意味合いが強いですが、屋根の下に軒を追加できる商品が出てきました。
LIXILさんのガーデンルームでジーマという商品です。
一番の特徴は「正面と左右の囲いをフルオープンできる」唯一のサンルームなのですが、オプションで天井を取り付けることができるようになっています。
天井があると直射日光を防ぐことが出来ます。
さらに囲いよりも大きく屋根を出すこともできたりと、快適を追求することができるガーデンルームです。
・・・金額はあがっちゃいますけどね。
雨の音がうるさい?
後付けのサンルーム商品の屋根はポリカーボネートがほとんどです。
これはカーポートやテラス屋根にも使われる強度が非常に高いプラスチックの一種ですが、雨が屋根に当たるとやはり音は鳴ります。
そこまで大きな音というわけではないですが、地面の土や土間、植栽に落ちる音と比較すると大きいと思います。
サンルームを取り付けた後、今までなかった屋根が取り付いていますので、音に敏感な方は強い雨の時は音が気になる場合があります。
これに関しては、音が気になる場合は住宅の窓(室内からサンルームへ入る窓)を閉めるか、それでもどうしても気になるなら、窓にシャッターが付いている場合はシャッターを下ろすか(いや、そこまでするか、という内容ですが)、それくらいしかないですね。
サンルームに限らずポリカーボネートの屋根全般に言えるので、駐車場に取り付けるカーポートは住宅から離れていることが多いのでまだしも、窓の側につけることが多いテラス屋根も同じことを言えます。
サンルームは設置コストが高い?
サンルームはエクステリア商品の中でも高額な商品に分類されます。
最も商品代が安い(コストパフォーマンスが高い)LIXILさんテラス囲い「サニージュ」で、一番小さいサイズ(間口1.8m×出幅90cm)工事費込みで最低40万円~です。
よく出るサイズ、間口2.7m×出幅1.5mなら52万円前後、ユニットを変えたりオプションを追加するとどんどん金額は上がっていきます。
ワンランク上のガーデンルームGFにすると、先程のサニージュと近いサイズ(間口2.7m×出幅1.8m)で100万円前後にもなります。
住宅を増築する形での本格的なサンルームを設置する場合と比較すると金額は安くなりますが、それでもテラス囲いで50万円前後、ガーデンルームで100万円前後からになってくるので初期の導入コストは高いと言えると思います。
そしてサンルームは固定資産税の対象になります。
固定資産税の金額については多くの自治体の一般的な税率「評価額×1.4%」です。
サンルームの評価額によりますが、概ね年間数千円を支払うケースが多いようです。
このようにサンルームは初期費用と維持費ともにかなりの費用がかかるので、導入に関しては失敗しないように慎重になる必要があると思います。
サンルーム設置で住宅の保証が外れてしまう?
最近の住宅は断熱性能が高く、外壁に保証がついているものも多いです。
サンルームは住宅の外壁に(正確には外壁の内側にある住宅の構造体に)ビスで固定する工事が基本です。そのためサンルームに限らず外壁にビスを打ち込むと保証が外れるケースがあります。
ここは建築されたハウスメーカーさんや工務店さんに確認しておく必要がありますね。
このようなケースが増えてきたため、後付けサンルームのメーカーさんでは「住宅にビスを打たずにサンルームを設置できるオプション品」が出てきています。
施工補助部材と言いますが、住宅の外壁側にやぐらのように骨組みを建てて、それにサンルームを固定します。
サンルームの後悔まとめ
今回は「後悔しないためのサンルーム設置の注意点!知らないと怖いデメリット5選」という内容で解説をしてきました。
デメリットばかりの解説になってしまったので、サンルームは良くないもの、と思われるかもしれませんが、実際には非常に満足度が高い商品でもあります。
ただ、やはり金額の高い商品ですし、購入してから「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔だけはしたくないですよね。
今回紹介したポイントだけですべてを網羅しているわけではないですが、重要なものから紹介したつもりです。
これからサンルームをご検討される方の参考になればうれしいです。